両者の衝突時の角度
ダンプのフェンダーに残された変形及び擦過痕、及びダンプの左第三車軸ホイー
ルの変形などから二輪車はダンプのこの付近に衝突したものと認められる。
衝突地の交差点にてダンプが右折の旋回中に直進の二輪車がブレーキ痕の延長線
上で衝突したとするとその角度は60°前後と推定した。<図1.>
ダンプのリヤタイヤ上部のフェンダーの変形部分を見ると写真1.及び2.に示す様
にフェンダーが変形により盛り上がった頂点部分を起点にして車体奥に向けて白色
の擦過痕が見える。
フェンダーの変形していない部分の高さが9cmである事からこの擦過痕の起点か
ら終点までの前後方向長さは24.7cm、奥行きは9cmと写真から判別した。
このフェンダー部分は二輪車乗車時のヘルメットの高さとほぼ一致し、かつ被害
者のヘルメットに残った塗料の色とも一致する事から、被害者のヘルメットがこの
部分に衝突し擦過しながらフェンダーを折り曲げたものと認められる。
この擦過痕をダンプの真上から透視すると図2.に示す方向となる。
輪車がダンプの進行方向左斜め前60°の方向から衝突したとすると速度ベク トルの合成によりダンプの速度は二輪車の1.87倍であった事になる。
輪車がダンプの進行方向左斜め前60°の方向から衝突したとすると速度ベク トルの合成によりダンプの速度は二輪車の1.87倍であった事になる。