2016年5月9日月曜日

自転車の事故

最近話題になりましたが、道路横断の自転車と四輪車が衝突、自転車が転倒しておぶっていた幼児が亡くなるという痛ましい事故がありました。

こういう事故が有ると「四輪の運転者を何故逮捕するんだ!」とか言う人が出てきますね、確かに新聞で実名まで報道するのはどうかと思いますけど。


某有名自動車評論家の方まで「逮捕」疑問を呈した記事を書いたりしてます。

とは言え明らかに歩行車や自転車の過失が大きい事故では、死亡事故でも運転者は不起訴で刑事処分無しになるのがよくある事なのです。

駆けつけた警官は事故の一部始終を見ている訳ではないので、運転者を逮捕拘束して取り調べるのは致し方無いとは思います。
その上で新聞報道の状況が明らかになったはずです。

現場の警察官に「相手の飛び出しでこちらに過失は無い」と言えば「ではその様に処理しておきますからお帰り下さい」てな事にして欲しくは無いので、重大な事故では一律に当事者を逮捕してキッチリ捜査した方が良いと私は考えます。

2016年1月5日火曜日

2016年 謹賀新年

忙しくてなななか更新も出来ませんが、本年もよろしくお願いします。

出流原弁財天にお参りしました。

2015年5月13日水曜日

福井もらい事故4000万賠償判決 つづき

この事件が報道された事でネット界ではかなり騒ぎになって世間でも誤解している人も多いのですが、判決を見ても衝突された側には過失割合が有る事は認めていません。
恐らく請求されたのが衝突されたF側のみだった場合には、自賠責保険の規定による支払いのみを認める判決になった可能性が有ると思います。

ただ今回は原因を作った居眠りした運転者と共同での賠償だったので自賠責の限度を超える賠償額を共同で払えという結果になったのかな?と思います。

衝突された側に自賠責保険の規定による支払い以上の賠償責任が有るのか無いのか?判決だけ見ると判りづらいのが誤解の元でしょう。

とはいえ民法の規定や公序良俗的にも、ぶつけられた側に自賠責以上の請求は認められないと思われます。


2015年5月12日火曜日

福井もらい事故4000万判決

福井県での居眠り運転で対向車に衝突した事故で、突っ込まれた側に4000万円の賠償判決が出たという裁判の判決文を読みました。
親切な人がネットに上げているんですね。

突っ込まれた被害者なのに何故賠償責任が有るのか?とか
4000万は自賠責の上限額を超えるけど、その分はどうなるのか?など疑問がささやかれていました。

判決の原文だと原告被告が6人もいてややこしいですが、裁判の構図はおおまかに言うと、
A車の運転者が居眠りで対向車腺に飛び込み、F運転のF車と正面衝突、A車の助手席に居たG(A車の持ち主)が死亡。
対向車のFも重症を負った様です。
裁判ではGの遺族が賠償を求めて運転者FとF車の持ち主(運行供用者)を訴え、また運転者FがA車側へ賠償を求めた訴えも一緒に審議された様です。

判決では下記となりました。
1. AはFに対し約5000万円支払え
2. F車持ち主はG遺族に対し約4000万円支払え(自賠責法による)
3. G遺族はFに対し約1500万円支払え
4. AはFに対し約1500万円支払え

世間で話題になったのは2.の突っ込まれたF側の賠償責任です。
判決を読むと、F側に過失割合が発生するほどの過失は無いけれど、無過失とも言えないという理由です。

自賠責法では無過失でない場合に賠償責任が有るとされているので、これを根拠に賠償金を払えという事でしょう。
自賠責法をきっちり適用したとも言えます。

ここで疑問になるのが、自賠責保険の限度額です。
恐らく自賠責保険は規定により限度額3000万-重過失減額の分しか払いません。

それを超えたらF運転手や車の持ち主に請求されるのか?というのが疑問ですが、判決ではGへの支払いはAとF(車持ち主)との「不真正連帯債務」としています。
つまり本来はAとFの過失割合に応じて賠償すべきだけど、G側からはどちらから取っても良い、後からAとFとで揉めてね。といったところでしょうか。

F(車持ち主)からすると、自賠責保険から自分の過失割合分以上に払ってやるから、残りはAから取れと主張できそうです。
この事件ではB車の任意保険が自賠責保険の超過分を払った?という噂もありますが、払ったとすれば、一時的に立て替えてその分をAに請求する事が出来るという事になります。(取れそうに無いですけど)

でも任意保険の会社が付いているのなら、それ以前に控訴して、持ち出し分の支払い責任は無いとする訴えを起こす気がします。
自分だったら、「自賠責保険が支払われた事で自賠責法上の責任は果たした。それ以上の賠償は過失割合から本来Aが支払うべきものであるため、当方が支払う債務は無い」とか主張すると思います。

2015年1月31日土曜日

高知白バイ事件

高知で白バイとスクールバスが衝突して白バイの警察官が亡くなった事故の件で、高知のテレビ局の取材を受けました。
この事件では私もシミュレーション結果による意見書を提出しました。
この件ではTV朝日でも2月中の深夜に放送があるそうです。

2014年11月10日月曜日

鑑定事例2 二輪車と四輪車接触事故 2/2


二輪車も含めて自動車同士の衝突ではピンポン球の運動とは異なり、衝突した車両は簡単にはじき返されるものではない。
    衝突した速度に対してはじき返される速度の割合を反発係数という。
   よく弾むピンポン玉などは反発係数が1に近いが、自動車の場合衝突により鉄板などが変形する事によりエネルギーが吸収されるため通常0.2以下である。

   二輪車が右へ旋回しながら側面の四輪車と衝突した場合、反動で車体が若干起こされる程度の事は考えられるが、当初の調書見取図の様に入射角と反射角が同等になることはあり得ず、図2-2.に示す様に衝突した四輪車とほぼ同方向へ進行する事が予想される。

3)予想される衝突形態
    前項でも述べた様に車両同士の衝突の場合反発が少ないため、本件の様に浅い角度で四輪車と二輪車が接触した場合、接触後二輪車は四輪車とほぼ平行方向へ進行する事となる。
   本件ではA車は進路左へ方向転換して左車線のC車へ向かっている事から、図3.に示す様に、左へ車線変更したB車により押し出されたと考えられる。
   またA車は回避する間もなくC車と衝突している事からB車との衝突地点は調書に記載されている地点よりもC車に近い地点であった可能性が高いと考えられる。
(4)まとめ
   調書見取り図による衝突形態ではA車は右手前方を走行するB車へ向けて自ら急旋回をして衝突させた事となっており、前方に何か障害物が現れたなどの特殊な事情でもなければあり得ない事は一見して明らかである。
   今回鑑定により、物理的、工学的にもあり得ない事が出来たと考える。


鑑定事例2 二輪車と四輪車接触事故 1/2


本件では片側3車線道路を直進していた二輪車(A)と右側車線を進行していた四輪車(B)が接触、進路を乱した二輪車(A)が左端の車線に停止していた四輪車(C)に追突、Aの運転者が重傷を負ったもの。
   Aは頭部を強打したため、事故当時の記憶がなく、現場検証ではBの主張により下記の見取り図が出来ていたというものです。
右前方を走行する四輪車の後部へ向けて二輪車が右へ急旋回を行ない、左方向へ跳ね返されるという一見してあり得ない状況となっています。
    本件では路面の痕跡、落下物等の記録は一切ありませんが、幸いにして両車両側の損傷、傷の状態の写真が調書に詳細に記録されていたため、鑑定が可能でした。


(1)双方の傷の状況
  ~1. B車両
   車体左側面後輪の付近に数条の擦過痕が発生、擦過痕長さは最大で0.9m、また最も高い位置にある傷の地上高は1.03mである。
   傷の方向は路面とほぼ平行である。
  車体後面のバンパー、テールゲートなどには傷は存在しない。


 ~2. A車両
   B車と接触した車体右側にはバックミラー、サイドカウル、前フェンダー、マフラーなどに擦過痕が発生。
   最も高い位置にあるバックミラーの地上高は1.03mである。

(2)傷の状況から予想される接触時の状態
  両車の傷の位置から図1.に示す様に二輪のA車はほぼ直進走行状態でB車と接触したものである。

A車が右へ旋回中に接触した場合は、図1-1.で示した様に両車の傷の高さが異なってくる。
   また図2-1.の様に接触直後に二輪車側が進行方向を変化させた場合、二輪車の傾き角が大きく変化するため、図1-2.に示す様に四輪車側の傷に傾きが生ずるはずである。
   本件のB車の傷は、傷の位置及びその方向から、二輪車がほぼ直進中に発生したものと断定出来る。

続く